【読書】『らせん』(鈴木 光司 著)

このブログ、どこまでネタバレしていいかわからないです。あんまりバラさない程度で説明するってむずかしすぎるよー。『リング』(鈴木光司著)も難しかったけれど、続編『らせん』はもっと難易度が高い。第1作の内容の続きとして始まっているんですもん。

 

内容

神の啓示“リング”に抗う人間、最後の叡知。それは人類進化の扉か、破滅への階段か。人類という種に仕掛けられた最も危険な爆弾とは。今世紀最後にして最高の、超カルトホラー。*1

(う〜ん、このあらすじじゃわからなくないか...?やっぱり1作目未読者に対する配慮なのでしょうか。)

 

今作は監察医・安藤満男が主人公です。彼は山村貞子のビデオによって呪殺された人を解剖し、関係者から「呪いのビデオ」の情報を得ます。その流れで、前作の主人公淺川が残したメモによって山本貞子の存在が明らかになります。その上、ビデオによって死んだ人には未知のウイルスに感染していることが発覚して・・・というストーリです。

 

前作の主人公は雑誌記者と(たしか文系の)大学教員の2人でした。一方で、今作の主人公は医者です。しかも、解剖学に精通しています。主人公のバックグラウンドの違いのせいか、今作は貞子に関する科学的なアプローチを行い、その見解が示されます。前作はホラーというよりミステリだなという感想だったのですが、今作は科学SFです。本書、行き着く終着地がまさか過ぎます。

 

ネタバレ感想→ 個人的には、あの貞子でさえ、自分がどうやって生まれたのかわからないうのがツボでした。貞子は、進化した人間とは言っても、いわゆる全能の神というわけではなく...。amazonの内容紹介に書いてある通り、救済などなく、人類進化か破滅かという究極を迫られているのですね。(わたしは生まれ直した高山竜司の予言めいた言葉の方がしっくりきていますが...)「リング」シリーズのこれからの行き先がとても気になります。

 

ところで、wikiで「山村貞子」の頁を読んでいたんですけれど、「肩書き 超能力者怨霊」ですって。そんな肩書きありなのか。

 

www.amazon.co.jp